俺がちゃんと初めて会ったんはー…

内が誘ってくれたんやっけ…

初めは正直行きにくかった…

横山くんの彼女の家やって言うし、そもそも横山くん自体が苦手やったし…

でも『今日連れて行くって言ってあるしー』って言われてついてった…

『わぁー大倉くんやぁー』ってすっごい笑顔で迎えてくれて





その日は丸と亮ちゃんの誕生日パーティーやって

キッチンで忙しくしてるちゃんに

『なんか手伝いましょか?』

って言うたら

『助かるわー大倉くんだけやでそんなん言ってくれんのん!ほなごめんやけどその袋の中の食器一回洗いたいから開けて流し台に出してくれへん?』

それが俺とそれの出会い

うーん…マグカップに皿・箸、歯ブラシ、バスタオル、スリッパ…

なんで?なんで全部黄緑なんやろ…

『何かとけんかになるねんやん…俺の飯やー!俺の歯ブラシ使ったやろー!ってだから色分け…ごめんなヨコが緑でちょっとややこしいけど…』

『俺の分買っとってくれたんですか?』

『今日来てくれるって言うし昨日ヨコと買いに行ってん!』

『ありがとうございます』

『なー敬語やめようや…そら大倉くんからしたらオバサンやししゃーないかもしれんけどちょっと傷つくわー…うっちーも敬語なんて使わんし!なっ?』

『はい、分かりました』

『って、おい!私もたっちょんって呼んでいい?実はうっちーから話聞くときたっちょんたっちょんって言ってたから勝手にそう呼ぶくせがついてしもてんねん』

『いいですよ…あーいいよ…ですよ』





横山くんの彼女で

村上くんとすばるくんの友達で

亮ちゃんと安と丸のお姉さんで

内のお母さんみたいやなって思った

そんなちゃんがなんかええなって思ったし

そんな存在がいてる7人にもええなって思って

そのメンバーに入れた俺はきっと幸せで

ここに連れてきてくれたって事はきっと俺を受け入れてくれたって事なんかなって…

ちょっと期待してもいいですよね?!

だから俺はその時思ってん

俺もいつかちゃんにとって…7人にとってかけがえのない人になりたいって






でも俺今そうなれてるんやろか…

一時期は俺たちホンマにアカンのんちゃうやろかって思ってたりして

家族や友達にあきらめたら?って言われた事もあった…

でも横山くんがよう言ってた…

『長く助走をとった方がより遠くに飛べるねんで!そのうち俺ら大きな声で笑える日が来るて!』

村上くんや横山くんたちは全然目背けたりせん…全然色変えたりせん…

その後ろ姿がちょっとかっこ良くて…いっぱいいっぱい語って励ましあった…

だからCD出す話が出た時いろいろあった分ホンマに嬉しくて…盛り上がって…

ちゃん家でのパーティーの時もお酒が入ってた人もおってか泣いたりもして…

ちゃんも泣いてて…





でも俺…なんか孤独を感じてベランダに出た

『どないしたん?たっちょん…』

ちゃんが隣に座って飲み物をくれた

『しんどいのん?』

『違うで…大丈夫…』

ちゃんはそれ以上何も聞かんけどそっから動く事はなく…

『俺思うねん…あの時俺がメンバーに入ってなかっても今回CD出せたんちゃうかな?って今の7人に何の影響もなかったんちゃうかな?って横山くん達について来ただけとちゃうかな?って』

『そんな事ヨコに言ったらしばかれんで…』

『え?』

『ショック受けると思うでー…多分…』

ちゃんは俺に向かい合って座って部屋の中の盛り上がってるメンバーを見ながら続けた



『亮はな…ほらあの時…あっちでいろいろあった時こっそりヨコのとこに来てん。信五とすばるも来て朝まで話してた…3人がおったから堂々と2つ掛け持ちしてますって言えるんやと思う。うっちーは亮ちゃんが一緒にいてくれるから東京大阪の往復が退屈じゃないって笑ってた。やっさんは楽器屋にいてる時の丸ちゃんが一番好きやねんて「そんな丸は俺しかしらん」って。丸ちゃんは、とことんいじられて何もない俺の事いっぱい引き出してくれるって。すばるは信五とヨコが一緒やったからここにいてるねんっていつも言うてるで信五はメンバーがあんなんやから俺がおったらなあかん…ヨコもな俺があいつら引っ張って行ったらなあいつらどないすんねんって…』

で…俺の目をじっと見て

『たっちょんはいろんな事に流されてもやってきたあの子らについて来たんやろ?一緒にここまで来たんやろ?じゃー同じだけすごいやん?ついて来たって事はあの子らの事理解してるんやろ?ホンマは今も不安のかたまりやで…あの子ら…でもたっちょんがみんながおったからやって来れたみたいに今現在一緒に騒げる仲間がいてるから騒いでるねんで』



部屋の中を覗いたらやられっぱなしの丸とそれをおもしろそうに手を叩いて笑ってるヤス

酔っ払って飲み物をこぼしているすばるくんに「何やってんねん」と叩く村上くん

内に飲み物とって来いと命令する亮ちゃんに文句を言いながら渋々とりに行く内

それを満足気に見てたかと思うと俯いて口を結んでこっちに目をやって

俺の視線にびっくりしてすぐに違う方を向く横山くん…

そっか…俺の事仲間って思ってくれてるだけでいいんや…

直接力になれてなくても…これからそうなれるように…

『俺まだまだ助走中かもしれんわ…まだうまく笑えん…でもな、いつか誰よりも大きい声で笑うから!』

『へ?』

『横山くんに言われてん「長く助走をとった方がより遠くに飛べるねんで!そのうち俺ら大きな声で笑える日が来るて!」って。めっちゃ感動してん横山くんいい事言うなーって』

『それ…  パクってるやん!歌の歌詞やで?』

『え…ええ??』

感動したのに…


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20091214再