『うっちーおめでとう』

『ありがとう』

2004年9月

僕がちゃんに初めて会ったんは…

2002年 夏

舞台が終わってものすごい達成感で

でもまだまだ溢れてくるやる気とか情熱をどこにぶつけたら良いのか迷ってた

ずっとみんなと一緒におりたかった

離れたら舞台で演じてた僕が

頑張ってきた今日までの日々が

地元のいつもの光景に同化してしもて

消えてしまいそうやったから…

いつもは仕事が終わったら

『はよ帰りや』って口々に言われたり

お母さんが迎えにきたりするんやけど…

その日は

『今日はこれからえーとこ連れてったるわ…』

横山くんの不敵な笑みにも恐れを感じんくらい嬉しかった…

どこに連れてってくれるんかワクワクして

ちょっと大人になったような気分でみんなの後ろをついて行った

多分めっちゃはしゃいでたと思う

電車を降りて大きな道路沿いを少し歩く

河川敷の堤防沿いにあるマンション

…マンション? は?ここ?

打ち上げやって言うから居酒屋とかお店で騒ぐんやと…

みんなもうどんどん進んで行く…

僕はボーっとマンションを見上げて…

やっさんが気付いて待っててくれた

『あ…ごめん…ここで打ち上げなん?』

『あっそうか内初めてやっけ?横山くんの彼女ん家やでーむっさべっぴんさん』

―――横山くんの彼女?

彼女の家にみんなで行く事もやけど彼女がいてる事にびっくりした…

そんなん聞いた事もないしそんなそぶり見せへんかったし…

『あっ内くんやぁ!』

一番後ろにおる僕を見つけて前におる亮ちゃんやらすばるくんの肩をおして『早く入りーや』と慣れたように言うその人は

ホンマにきれいで横山くんにはもったいないくらいや

きょとんとしてる僕に

『どうぞー』

言うてカラフルなスリッパの中からピンクのスリッパを出してくれた

その時の笑顔は今でも忘れへん

あ、待っててくれたと初めて会うその人にホッとした

打ち上げはと言うと酔っ払った3人がたちが悪くて…

横山くんのチュウの嵐と

村上くんのお説教と

すばるくんの限度を超したいたずらに

どれだけ耐えれるかと言う

過酷なもので最後は幕を閉じた

あれから時々みんなについてちゃん家に行ってる

横山くんはもちろんすばるくんや村上くんまで居着いてて

洋服から靴・ゲーム・漫画・CD…

食器に至ってはものすごい量で

亮ちゃんとやっさん、丸もマグカップに歯ブラシがあって…

ちゃんは俺にピンクのマグカップと歯ブラシを用意してくれた…

笑顔で差し出すちゃんに『なんでピンクやねん』って言ってたけど

僕は『だって内くんに似合うねんもん』って言ってくれたからめっちゃお気に入り

でももっと好きなんはちゃんと話す時すっごい照れた顔をしてすっごい偉そうに全然違う方を見て話すちゃんの隣に居る横山くん

その年のクリスマス

いつものごとく打ち上げをちゃん家でした

今日も楽しかった…

おっさん3人組は早々とできあがってて丸に絡んでた

それを笑うやっさんも結局は絡まれて

一緒になって亮ちゃんも3人をあおってた…

そろそろやなー…

『うっちーたっちょーん 行こかー』

きた…

ちゃんは俺がまだ16才やから言うていつも10時なったら送ってくれる…

ちょっと前までは亮ちゃんとやっさんも一緒やったのに

18才になったからもーええんやて…

それと入れ替わるようにたっちょんが来るようになったからたっちょんも早帰り組

嫌やなー…

僕その辺の16才とちょっとちゃうでー…

常識だってあるし

保護者だっていっぱいいてるやん…

いつかそう言ったら

『その保護者があんなんやから問題やねん』っておっさんら指さして笑ってた

僕ん家まで高速乗って往復1時間半

2年間も僕が遊びに行くたびに送ってくれた

仕事で疲れてるやろうに嫌な顔一つせずに…

年が明けても、花火をした夜も

打ち上げでみんなが酔いつぶれた日もクリスマスも

いつもいつも…

ホンマにありがとう!

でも…もうええねん…

それももう終わり…

内博貴18才になりました!

『見てー今日パジャマ持って来てん!!』

僕がバッグの中からパジャマを出したら

横山くんが『お前のせいや』とまた偉そうに笑ってる


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20091214再