今度の舞台のチケット用意してんけど来るよな?
家と会社の往復ばっかりしてるし…
たまには新幹線でも乗ってリフレッシュしやななー
―電話越しの君―
『もしもし?信五?』
『おぉぅ…元気やったか?』
『元気やで!』
『どこや?』
『今近くにヨコいてる?』
『なんで?』
今日はが舞台見に来る
朝からテンションあがってる丸…
ご機嫌で念入りにメイクをするヤス…
わざわざ差し入れを持ってくる内と亮…
差し入れのシュークリームをが来るまで食べずに待ってる大倉…
我慢する大倉の目の前で『おいしいのに』と言いながら食べるすばる…
…今俺が話してる相手がもうすでにと気付いてる…ヨコ…
『ヨコから離れて電話できる?』
俺はそっと楽屋を離れた…
『大丈夫やで…どないしたん?』
『今日なすっごい悩んでん…見に行ってもええんかなって…ヨコに迷惑かけるかなって…』
『なんで迷惑なん?』
『だって多分公演中連絡せんとくって言ったのは舞台に集中したいからとちゃうかなって…』
『どやろ…でもこっち来てるんやろ…』
『…うん…なんで分かった?』
『お前の事ならなんでも分かるねん』
『…キモイって…』
『そうくるか…』
でもホンマやで…今俺分かった…
近くに来てる…
来たものの不安や…
不安やけど見たい…
見たいけど…
『東京は…寒いなぁ…』
『うん…寒いで…俺らこんな寒いところでめっちゃ頑張ってるから見て行きー
座席…こっちからはあんまり見えへん位置やし』
『そうなんや…みんなには行かれへんようになったって言っといてくれる?』
『分かった…その代わり帰ったらみんなに穴埋めしたってや!楽しみにしててんから!特に大倉…』
『なんでたっちょんなん?』
『まーいろいろと…』
『うん…なんかよく分からんけど分かった…』
『とにかく終わったらまた電話するから…』
『うん…ごめんな…』
『またそんな顔する…』
『は?』
『電話してるだけで顔まで見えるねん』
『…キモイから…』
公演中何回を見ても目は合わず…
メンバーも幸い誰も気付いてなかったみたいで…
『どうやった?』
『めーっちゃかっこ良かったでー!!』
『来て良かったやろ?』
『うん!信五…あたしな… 』
今 笑ってるやろ?
キモイって言われるやろうけど
電話越しでも分かるねん…